漫画「累」最終巻(14巻)うっすらネタバレ感想と他エンド妄想

さて、一番好きな漫画が終わってしまいました。なんせ10巻発売の際にはこんなものを制作したぐらい。

最終巻、とにかく壮絶で圧倒されました。読む前は、かさねが最後に死んでしまうのか死なないのか気になっていたのですが…。…。……。

劣等感と孤独の物語

(この節は最終巻のネタバレないです)

私は主人公へのなんがしかの共感を求めて漫画を購入しています。主人公にはどこか自分に似たところを持っていてほしいなんて思ってしまいます。(これは漫画だけで、小説、ドラマ、アニメだとそれぞれ選び方の基準が変わります)

「累」は、試し読みで内容に惹かれ1,2巻をまとめて購入したのが始まりでした。少し手塚治虫を思わせる絵が居心地よく、内容の面白さで一気に好きになりました。

ブログタイトルにもした通り、飾り気のない人間なので「美醜」というテーマはあまり自分事には思えませんでした。なのにこんなに夢中になれるのは自分でも不思議で…でも巻数が進むとわかってきました。この漫画は「美醜」をモチーフに「劣等感」を描く漫画で、私もそれだったら強烈に抱えています。

かさねの孤独さも好きなところです。かさねは顔を偽って演劇に取り組むので、美しい顔の時に仕事上で親しくなっても、決して仲間になれないのです。よくある漫画はキャラ同士の関係性で面白さを作り出すことが多いので、孤独なキャラでも理解者がすぐにできたりしますが、かさねは心を開ける人がいません。かさねは孤高で、私はコミュ障ですが、おこがましくも共感していました。仲間とか正直ピンとこないし…(大人になってから友達ができていない人間)。

既定路線だとかさねは死にそうでしたが、それを裏切ってかさねが演劇で大成する終わりでも良いじゃないかと思っていました。死ぬと劣等感の解決にならないし、「罪を重ねた主人公の死」なんて、そんな陳腐なこと、この作者はしないのではないかと期待していました。

最終巻のネタバレ感想と妄想

びっくりしたけど、これはトゥルーエンドだと思いました。考察して読んでいた読者にはこの終わり方も読めたのかもしれませんが、私には死角でした。でも、物語のあるべき形に収まるにはこうなった…という風に腑に落ちました。余韻がすごいです。でも前後の展開から、バッドエンドやノーマルエンドも透けて見えて想像がとても広がりました。最終ページの後何が起こるのかも想像が広がります。

松浦だるま氏はとても誠実な漫画家ですね。かさねと野菊に罪を清算させなくては物語を終わらせられなかった。これは次の作品もぜひ読みたいと思わせる終わり方でした。

以下、間接的にネタバレする蛇足です。

妄想バッドエンド

【条件:○○がかさねの舞台を見ない】○○に刺されてかさねは死んでしまった。それでも最後の舞台は事件のこともあって話題を呼び、人々の心に長く残り続けた…。

別名:既定路線エンド。こんな感じだったら嫌だなと私が想像していたのに近い終わり方です。

妄想ノーマルエンド

【条件:野菊が○○に接触しない、かさねが自殺しない】最後の舞台の後、羽生田とかさねは共に新たな舞台を生み出していく。栄光をつかむかさね。「美しくないが非常に美しい女優」として世界的に有名になり、みごとに母を越えたのであった…。

別名:サクセスストーリーエンド。かさねが好きな私は、こんな感じの終わり方を期待していたのですが。でもこれだと、トゥルーエンドの誠実さがないので、かさねを嫌いになる人が出てきそう。

まとめ

好きな漫画が終わってしまって寂しいです。松浦だるま氏の次の連載も楽しみにしております。